「部屋の空気がこもっている気がする…」
「結露やカビに悩まされている…」
「ビニールクロスでは出せない、上質な雰囲気にしたい…」
リフォームを検討する中で、自然素材である「珪藻土(けいそうど)」の壁が人気です。
「呼吸する壁」とも呼ばれ、機能性もデザイン性も抜群な珪藻土ですが、一方で「ボロボロ落ちる」「掃除ができない」といったネガティブな噂を耳にして、導入を迷っている方も多いのではないでしょうか。
決して安くないリフォーム費用をかける以上、「こんなはずじゃなかった」と後悔することだけは避けたいものです。
そこで今回は、珪藻土の壁へのリフォームを検討している方に向けて、その特徴からメリット・デメリット、そして日々のメンテナンス方法までを包み隠さず徹底解説します。
良い面も悪い面も正しく理解した上で、あなたにとってベストな選択をしましょう。
そもそも「珪藻土(けいそうど)」とは?

珪藻土とは、植物性プランクトン(珪藻)の殻が、太古の海や湖の底に積み重なって化石化した土のことです。 目には見えない無数の小さな孔(あな)が空いており、その数は木炭の数千倍とも言われています。
この小さな孔が湿気を吸ったり吐いたりすることで、自律的に湿度をコントロールする機能を持っています。これが「呼吸する壁」と呼ばれる所以です。
古くから七輪(しちりん)や耐火レンガの原料として使われてきましたが、近年ではその優れた機能性と自然な風合いから、内装材として高い人気を誇っています。
珪藻土の壁にする5つのメリット

まずは、なぜ多くの人がリフォームで珪藻土を選ぶのか、その具体的なメリットを見ていきましょう。
1. 驚異的な「調湿効果」で結露・カビ知らず
珪藻土最大の特徴は、やはり調湿性能です。 梅雨時期などの湿気が多い時には湿気を吸い込み、逆に冬場の乾燥した時期には湿気を放出します。
- 夏: ジメジメした不快感を軽減し、カビやダニの発生を抑える。
- 冬: 過乾燥を防ぎ、喉や肌に優しい環境を作る。
- 窓辺: 結露の発生を大幅に軽減する。
部屋の湿度が年間を通して快適な40〜60%前後に保たれやすくなるため、エアコンや除湿機に頼りすぎない、健康的で快適な空間が手に入ります。
2. 生活臭を吸着する「消臭効果」
珪藻土の無数の孔は、湿気だけでなく「ニオイの分子」も吸着します。
- ペットのニオイ
- タバコのニオイ
- 料理のニオイ(焼き肉など)
- 生ゴミやトイレのニオイ
その効果は非常に高く、例えば「焼き肉をした翌日の残り香」や、「玄関を開けた瞬間の独特な生活臭」なども、壁が自然と吸着・分解してくれます。
空気清浄機だけに頼らなくても、常に澄んだ空気を保てるようになるため、来客時もニオイを気にせず自信を持ってお迎えできるようになります。
3. 万が一の時も安心な「耐火性」
七輪の材料として使われていることからも分かる通り、珪藻土は非常に熱に強い素材です。 融点は約1250℃と言われており、万が一火事になっても燃え広がりにくく、ビニールクロスのように燃焼時に有毒ガスを発生させることもありません。
家族の命を守るという意味でも、非常に優れた建材と言えます。
4. 独特の風合いと「デザイン性」
機能面だけでなく、インテリアとしての美しさも大きな魅力です。 左官職人がコテを使って仕上げるため、世界に一つだけの模様(パターン)を描くことができます。
- ラフな仕上げ: 陰影が生まれ、温かみのある雰囲気に。
- フラットな仕上げ: モダンで洗練された印象に。
照明を当てた時に浮かび上がる陰影は非常に美しく、ビニールクロスでは絶対に真似できない、高級感と落ち着きのある空間を演出します。
5. 化学物質を含まない「安全性」
シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの有害物質を含まない自然素材です。
さらに、家具や建材から揮発する有害物質を吸着・分解する機能を持つ製品もあります。 アレルギー体質の方や、小さなお子様がいるご家庭でも安心して過ごせる「空気のうまい家」を実現できます。
後悔しないために!知っておくべきデメリット
素晴らしいメリットがある一方で、珪藻土には自然素材ならではのデメリットや注意点も存在します。
ここを理解せずに採用してしまうと、後で「失敗した」と感じる原因になります。
1. 「ひび割れ(クラック)」が起こる可能性がある
珪藻土は固まると硬くなりますが、建物自体の揺れや下地の動きには追従しきれず、ひび割れが入ることがあります。 特に木造住宅の場合、木が伸縮することでコーナー部分などに隙間ができやすい傾向があります。
ただ、これは「施工不良」ではなく自然素材の特性です。軽微なひび割れであれば、上から珪藻土を埋め込むことで簡単に補修(タッチアップ)が可能です。
2. こすれると「粉落ち」する
製品や仕上げ方法にもよりますが、壁に洋服や体が強くこすれると、白い粉がつくことがあります。
これを防ぐために、最近では表面が硬く固まるタイプの珪藻土も増えていますが、基本的には「ザラザラとした土の壁」であることを理解しておく必要があります。
ウォークインクローゼットの中など、衣服が頻繁に触れる場所には不向きかもしれません。
3. 「水拭き」ができず、掃除にコツがいる
ビニールクロスのように、汚れたからといって雑巾でゴシゴシ水拭きすることはできません。 水分を吸い込んでしまい、かえって汚れが染み込んでしまうからです。
- コーヒーや醤油をこぼした: すぐに乾いた布でトントンと叩くように吸い取る。
- 手垢がついた: 消しゴムで優しくこする。
このように、メンテナンスには少々コツがいります(詳細は後述します)。
珪藻土の壁のメンテナンス・掃除方法
「「掃除が大変そう」という理由で敬遠されがちな珪藻土ですが、実は日常のお手入れはそれほど難しくありません。
普段のお掃除
基本的には「何もしなくてOK」です。静電気が起きないため、ビニールクロスのようにホコリを吸い寄せることがありません。
もしホコリが気になったら、ハタキやモップで優しく払う程度で十分綺麗になります。
手垢や鉛筆汚れがついた時
プラスチック消しゴムで優しくこすり落とせます。
強くこすりすぎると壁が削れてしまうので注意しましょう。
飲み物をこぼしてシミになった時
- すぐに乾いた布で水分を吸い取る。
- それでもシミが残った場合は、漂白剤(キッチンハイターなど)を水で薄め、柔らかい布に染み込ませてトントンと叩く。
- その後、水を含ませた布で洗剤分を叩き出し、十分に乾燥させる。
※製品によって推奨される対処法が異なるため、必ず施工店に確認してください。
傷がついた・欠けた時
ホームセンターなどで売っている補修用の珪藻土キットを使えば、DIY感覚で簡単に埋めることができます。
手間をかける価値のある「最高の空間」
珪藻土の壁は、ビニールクロスのような「メンテナンスフリーで安価な壁」ではありません。 しかし、それを補って余りある「快適な空気」「消臭効果」「圧倒的な質感」をもたらしてくれます。
- 家族が集まるリビングだけ
- 湿気が気になる寝室だけ
- ニオイがこもるトイレだけ
このように、家全体ではなくアクセントとして取り入れるだけでも、その効果を十分に実感していただけるはずです。
「我が家の場合はどこに塗るのが効果的?」
「今の壁紙の上からでも施工できる?」
そんな疑問をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
自然素材のリフォーム実績が豊富な私たちが、お客様のライフスタイルに合わせた最適なプランをご提案させていただきます。





